Archive of affection, obsession by Ai Ezaki
日本人写真家、江崎愛による写真集。
本書は、江崎が初対面のグラフィックデザイナー・村尾雄太に、過去約10年にわたり撮影してきた写真を託し、レイアウトも全面的に委ねることで制作された作品である。写真家が他者とともに写真集を作るという行為を通じて、江崎は自身の輪郭をより客観的に捉えようと試みている。東京の風景、友人たちとの食事、セルフポートレートなど、10年にわたる多様な経験と時間が、本書のなかで新たに再編成されている。あわせて、制作の過程で江崎が感じた「写真を撮ること」や「写真集をつくること」への思索を綴ったエッセイ「偏愛の記録」も収録。
作家としてのキャリア15年目の節目に刊行された本作は、個人史にとどまらず、時代の転換点をも静かに映し出している。2010年代の東京とその日々がすでに過去のものとなったことを噛み締めながら、そっと別れを告げるような、切なさと清々しさを併せ持つ余韻をたたえた一冊。
ブックレビュー
前編:誰のものでもない、「私」の15年──江崎愛 写真集『Archive of affection, obsession』
ブックレビュー
後編:「私写真」を再考する──名を失う時代の“私”へ
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Title: Archive of affection, obsession
Artist: Ai Ezaki
Design: Yuta Murao
Publisher: Self-published, April 2025
Format: Softcover with dust jacket, PUR binding
Size: 180 × 251 mm
Pages: 160
Language: Japanese / English
Edition: Limited edition of 150 copies