Büropflanze by Saskia Groneberg
オランダ人アーティスト、バス・ケテラーズによるアーティストブック。
自然とは場所なのか、包括的なシステムなのか、それとも私たちが内に抱く理想なのか。本作は、自然を表象することの困難さと、その境界の曖昧さへの関心から生まれている。到達不可能なほど遠くにありながら、同時に常に私たちを取り巻いてもいる自然。文化と自然のあいだに境界は存在するのか、そしてそこに本質的な違いはあるのかという問いが、本書の根底を成している。
ロマン主義の伝統を踏まえつつ、ケテラーズは風景をきわめて個人的かつ体験的に探究している。写真とドローイングという異なる手法を組み合わせ、距離、空間、透明性、濃密さ、変容といった要素を手がかりに、新たなイメージを立ち上げていく。写真のレンズと風景のあいだにある「空間」を探ることで、その場だけでなく、制作者自身の存在もまた可視化される。写真の速度と効率は、ドローイングの手作業による遅さと対照をなし、自然の中での孤独はスタジオでの孤独へと置き換えられていく。近年の活動の一環として、ケテラーズはヨーロッパ最大級の原生林が残るポーランドのビャウォヴィエジャ国立公園に滞在し、連続する写真を撮影した。小さな要素をわずかに動かしたり、カメラと被写体のあいだにフィルターを挟んだりすることで、新たな自然の表象を模索している。
『Edges of Landscape』は、ケテラーズが自身の写真素材とドローイングを初めて本格的に融合させた作品集である。現代美術史および写真理論を専門とするヘレン・ウェストゲースト准教授と、社会人類学者ティム・イングゴールド教授によるエッセイを収録。
初版限定800部。
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Title: Edges of Landscape
Artist: Bas Ketelaars
Publisher: The Eriskay Connection, 2025
Format: Swiss-bound softcover
Size: 220 × 290 mm
Pages: 192
Language: English
Edition: First edition of 800 copies
ISBN: 9789493363205