おとこと女〈復刻版〉by 細江英公

日本人写真家、細江英公による作品集。

1959年、日比谷の第一生命ホールで上演された舞踏家の土方巽による舞台に触発された細江英公は、土方とその弟子や仲間のダンサー、そしてファッションモデルの石田正子を被写体にしたシリーズ「おとこと女」を制作した。本書は、1960年に開催された同タイトルの個展の翌年に出版された細江のファーストブックであり、その完全復刻版となる。旧約聖書に登場する男女の起源を下敷きにした本作は、それまで主流となっていた性的な身体を強調するヌード写真とは異なり、裸体を通してより抽象的な感情や人間の根源、そして性そのものを探究／表現することが試みられており、日本のヌード写真史において重要な作品にひとつに数えられている。

エド・ファン・デル・エルスケン、福島辰夫によるテキスト。松本清張による帯文。作家によるサイン入り。

「安保闘争の騒然たる雰囲気の中で写真家とモデルたちが切り結び、それまで全くこの世界に存在しなかった写真表現が誕生した。それは以降の写真家・細江のプロトタイプとなったばかりでなく、写真表現のプロトタイプのひとつになった。待望久しかった復刻版の登場である」（版元解説より）

-

Title: おとこと女〈復刻版〉(MAN and WOMAN, Reprint Edition)
Artist: 細江英公 (Eikoh Hosoe)
Text: Ed van der Elsken, Tatsuo Fukushima
ナディッフ, 2006
Hardcover book with dust jacket in slipcase with obi band
190 x 250 mm
62 pages
Text in Japanese
Reprint edition, signed and stamped by the artist
¥22,000 -