【11/3 (wed) | 11/4 (thu) | 11/7 (sun)】Culture Day Sample Sale 2021

11月3日(水祝)より、3日間のサンプルセールイベントを店頭で開催いたします。

「Culture Day Sample Sale」は、毎年文化の日に合わせて、作品集に興味を持ち始めたばかりの方や顧客さまに向けて開催しているイベントです。会期中は、閲覧用に使用してきた作品集や輸送時のダメージが生じた作品集をお得にお買い求めいただけます。

先日まで店頭で、そして3日までオンラインで開催しているアグライア・コンラッドのアーカイブ展の作品集のデータを作成しているに、ハッとさせられた文章がありました。1997年に開催されたグループ展、「Groene Pasen」より、ベルギー人キュレーター/批評家のバート・カシマン(Bart Cassiman)のステイトメントです。

「映像のメディア化によって、私たちの視聴行動が大きく変化していることは言うまでもない。ビデオ、(衛星)テレビ、CD-ROM、インターネットなどの新しいメディアや技術は、私たちの視聴習慣を大きく変え、影響を与えている。これらのメディアの速さは、視聴者を受動的な直接の対象に還元することができる。求められる視聴と、表裏一体となって必要とされる集中力、反射性、忍耐力、遅さは、新しいメディアに適した時間の認識とは、しばしば正反対のものだ。- 芸術作品を理解するのには時間がかかる。その時間を惜しまないからこそ、視覚的な刺激を超えた何かが生まれるのではないか。小説や詩がその性質や特徴によって読むペースが決まるように、芸術作品を見る側も、作品によって見る時間や考える時間が決まることを自覚しなければならない。完全であろうとなかろうと、同一視によって作品を把握し理解するという、いつの時代にもあった見方が、消費に直結する20世紀後半の社会では定着しつつある。- 私たちの生き方は急いでいる。そして、急ぐことは芸術の敵である。結局のところ、芸術作品の真実は、電車の時刻表の真実とは根本的に異なるのだ。どのような重要性やレベルのアート作品であっても、直接アクセスできるものではない(ただし、一瞬にして意味を生み出すことができるアート作品もあることは否定しない)。アーティストと同様に、鑑賞者も作業をしなければならない。そして、作業には時間がかかる。- 展覧会はテレビ番組ではない。- アートに反応するということは、まず自分を捨てて、新しいものが生まれてくる領域へのアクセスを求めることである。この必要な態度は、結果として、ある種の態度、開かれた心、そして何よりも多くの時間を必要とするからだ。そうして初めて、アートは私たちの現実、物事、世界に対する見方を変えることができるのである。そうして初めて、アートは、日常生活の埃や重荷の下にある自分自身の次元にアクセスするための扉を開くことができるのだ。そのとき初めて、アートはゆっくりとした注意を払うものだということが明らかになるのである。」

ここで語られているメディアは一昔前のものですが、その本質は現在も全く変わっていないと感じました。

私たちはスマートフォンやSNSを介して常に情報に接続されています。しかし、そこで流れる大量の情報を私たちはどれだけ消化できているのでしょうか。IACKでも作品集をSNSやブログで紹介していますが、画面から伝わるのは作品の魅力のほんの一部分です。

可能であれば、ネットでも店頭でも立ち読みだけでなく、気になったものはご自宅でゆっくりとお楽しみください。プライベートな空間で、自分のペースで作品を鑑賞することで見えるものがたくさんあるからです。そもそも作品集は本ですから、一部を切り取った写真を見たりやまとめた記事を読むのではなく、最初から最後まで全体を「読む」ことで本来の魅力を味わうことができます。

当日はアポイント不要でご来場いただけますので、どうぞお立ち寄りくださいませ。

Culture Day Sample Sale 2021
会期:11/3 (水祝)、11/4 (木)、11/7 (日) *土曜日は臨時休業
営業時間:12:00-19:00
会場:IACK
石川県金沢市高岡町18-3

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